ではこの時代、すなわち終戦の1945年~東京オリンピックの1964年だが、国内でどのような商品がどの位売れたのか見て行きたい。当時日本は輸出で経済を発展させてきたが、ここでは日本国内の市場はどうなっていたのかを確認したいので国内に限定して話を進める。
この時期の商品別の国内販売統計は適切なものが見つからないので商業統計を使うことにする。この統計は卸売業と小売業のデータを取っているが、ここでは消費者だけでなく業務に使用される商品の売上も含めた全体市場を考えるため卸売業のデータを使うことにする。ただし卸売業には輸出商も含まれるため正確には国内限定ではない。
このグラフで最も規模が大きいのは鉱物・金属材料である。これは主に石油や石炭、プロパンガス、鉄鋼などである。1958年2兆6,131円だったのが1964年には3倍以上の9兆1,506億円にまで拡大した。次に大きいのは繊維品である。繊維原料や織物のことで、1958年に2兆9,078億円が1964年には7兆4,969億円にまで増えている。機械器具は1958年1兆6,921億円、1964年6兆3,781億円でこちらは4倍近くまで増加した。機械器具とは農業機械、建設機械から自動車、事務用機械、家電製品などのことである。
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