次に消費額の大きいのが「その他の消費支出」である。その他と言われても具体的によく分からないが、金額が大きいので無視できない。そこで項目を以下に列挙する。
理美容サービス、理美容用品、身の回り用品、たばこ、その他の諸雑費、こづかい(使途不明)、交際費、食料、家具・家事用品、被服及び履物、教養娯楽、他の物品サービス、贈与金、他の交際費、仕送り金。
金額が最も大きいのは交際費とこづかい(使途不明)で、両者とも同じように1991に向かって金額が急増してきた。交際費という分類は理解するのは難しいが、収支項目分類表では“贈答用金品及び接待用支出並びに職場・地域などにおける諸会費及び負担費。”と定義されている。こづかい(使途不明)では、旅行で遣ったものは旅費、贈答に遣ったものは贈答費となり、それ以外のこづかいが“こづかい(使途不明)”に入っている。とにかく細かいことは置いておいて、交際費とお小遣いが「その他の消費支出」では最も大きな支出だということである。それに次ぐのが贈与金である。これも良く分からないだろう。これは、せん別、香典、見舞金、謝礼金、祝儀、持参金、結納金、財産分与金などのことである。これがかなり大きな額であることも驚かれる人もいるだろう。似たような支出で“仕送り金”というものもあり、グラフの下の方に位置しているが増加傾向にある。仕送り金は、世帯外の者へ生活費+下宿料+家賃+教育費などの全部又は一部を継続的に補助するための現金支出のことである。贈与金とは別立てになっている。
いずれにしてもこの時代、外食化が進み、生鮮食品を好むようになり、人々の交際が非常に活発化してきたことは明らかだ。